「悪寒が走るくらい厳し目で」というセミナーを開催しました

先日、立て続けに二つの変わったセミナー講師をさせてもらえる機会がありました。
一つは、とある自治体さんの新人三年目研修、もう一つはとある自治体の労働組合さんからの依頼です。
自治体さんのセミナー(研修)は、奉職し三年目を迎えた将来の幹部候補生向けを対象としたもので、テーマはずばり、
「公務員を辞めるということとは」
と単刀直入なものです。
研修担当の方に、
「ストレートなお題ですけど、内容は厳し目に話したほうがいいですか?それともソフトな内容にしましょうか?」
と尋ねると、

「悪寒が走るくらい厳し目でいいですよ(笑)」

と。
こう言われるのは珍しく、気になり理由を聞いてみることにしました。
この人事担当の方は、四十代半ばくらいの男性なのですが、三十代半ばまで大手民間企業で人事関係職として働き、色々な経過があったようで中途採用でこの自治体に採用された、ということです。
実際に公務員として働くと、確かに公僕として、全体の奉仕者として、民間企業とは異なるやり甲斐を確かに感じる、と。
ただ、その一方で、若手職員を見ると、いわゆるガッツが足りない、そしてまだ三年目なのに今の身分にすでに甘んじているように見えると。
これらを問題視している上層部から、いつもと変わったテーマで研修したらどうだ、ということで今回の私の研修になったそうです。
つまりは、
民間企業がどのようなものか知らないこともあるだろうし、だからこそ役所と民間企業の違い、いかに役所が恵まれつつも、より向上心をもって仕事に臨む必要があるかを知って欲しい。
そしてどこに行っても恥のない人材になれるかの基礎を固められるのは今しかない。

ということが、厳し目の内容にして欲しい、という真意でした。
なるほど、これはおもしろい、と私もさらに乗り気になりましたね。
まあつまりは好きなように喋ってくれてOKということですから(笑)


・役所と公務員の待遇の違いや考え方の違い
・「公務員」という職業の転職市場での一般的価値や評価
・いま急に役所から外に出されたら皆さん、どのように生きますか
・役所内と役所外で通用するキャリア育成の考え方とは
・公務員を辞めて成功した人、失敗した人とは


という私も公務員時代には聞いたことのないテーマばかりで1時間半話させてもらいました。
なかなか皆さんも普段聞いたこともない話ばかりだったようで(まあ当たり前ですが)、非常に好評だったようです。恐らく(笑)
そして、今回の私の話で一番ウケられたのは何を隠そうこの人事担当の方でした(笑)

いや~ズバリ鋭く話してもらってよかったですよ~
なかなか中にいると、思えても言えないこともありますから。
それらを代弁してもらえたみたいで私も民間時代色々を思いだしましたよ(笑)

と。
私もそうでしたが、新人採用の頃から役所にずっといると、民間企業や一般国民(市民)からどのように思われているのか、またどのように考えているのかということが、じわじわながら分からなくなってきます。
つまりは時間経過とともに、思考が固定化してくるとでも言いましょうか。
そのため定期的に外部と接点を持ったり、世間一般からの相対評価や考え方を情報として仕入れることは大事なことです。
情報を常に収集しておくと、客観的ないまの立位置やこれから先、何をしておくことが万が一の事態や役所内でのキャリア育成に役立つことかが見えてきます。
では、ここまででブログも長くなりましたので、二つ目の件については、明日書くようにします。

Pocket

コメントを残す