初代管理人の方との出会いについて

7日と8日の2日間、東京に出張に行ってきました。
公務員時代は仕事柄、出張なんてまずない職場でしたが、今は毎月どこかに出張があり、商談や会ったことのない新しい人達と会え、色々と話しをすること楽しみの一つです。
些細なことですが、退職してよかったことのうちの一つかなと思います。
さて、今回の東京出張の目的は、本業の商談以外では3つありました。
・公務員プラス初代管理人さんと打ち合わせ
・個別相談会 3件
・退職経験者インタビュー 2件

「公務員プラス初代管理人さんとの打ち合わせ」ですが、公務員プラス(旧 役人廃業.com)は、2004年にオープンした際から2011年までは別の方(初代管理人さん)が運営されていました。
初代管理人の方は、2000年に退職された国家公務員キャリアの方で、退職は人材紹介関係の会社に転職され働かれていました。
この方が元々のサイトコンセプト(公務員から新しい人生を歩み始めた人を紹介するサイト)を考えられ、私がこのサイトを知ったのは2004年のサイトオープンから間もない頃です。

初めてサイトを見た際に受けた衝撃は今でも鮮明に覚えています。
私の頭の中では「公務員」という職業は途中で辞めるものではなく、大多数が定年まで勤めあげるものだとばかり思っていました。
そして、公務員を辞める人というはある意味、人生の落伍者ではないかと思っていた訳です。
そう思い込んでいたにもかかわらず、サイト上には退職して独立開業した人や転職した人、大道芸人になった人、海外に羽ばたかれていった人など様々な人生の生き様が紹介されいたことはまさに衝撃的でした。
そして、当時辞めようかどうか悩んでいた私にとって、公務員人生を変えてくれるだけの強力な一撃だった
ことはもう言うまでもありません。
「こんな生き様があるのか・・・」
「この生き方、めちゃ格好ええやん」
「おれもこんな人生になってみたい」

と大変な衝撃を受け、このサイトはその後の人生に大きな影響を与えるサイトになりました。
あまりに衝撃を受けたので、すぐサイトのお問い合わせから管理人の方にメールを送り、「ぜひ一度会ってお話を聞かせてください!」と長文メールでお願いをしました。
今もその時の送信メールは残っていますが、火傷するくらいアツいメールに今見ると恥ずかしい内容です(笑)
すると、「通常はお問い合わせをいただいても会わないのですが、須田さんの熱意もありますので、東京に来られた際にお会いしましょう」となり、関係は今でも続いております。
私が退職した2006年の後には、私自身も退職経験者インタビューを受けさせていただき、今でも当時の原稿はサイトにアップされています。
いま思い返すと少し調子にのった恥ずかしいことも書いていますので(笑)、ご興味ある方は探してみてください。今の思いと異なることもやはりありますが、当時の私が何を思っていたのか知るためにもそのまま残しておこうと思います。
その後、初代管理人さんは、仕事が別の仕事に変わられた都合などからサイト運営を続けることが難しくなり、2008年ごろから3年ほどほぼ更新が止まってしまいました。
その後、2012年に何だかんだと8年のお付き合いになる私が、サイト趣旨や存在を守りたいと、と申し出てサイト運営を引き継ぐことになりました。
そして、今回お会いいただいた趣旨ですが、細かい当時のサイト運営で起きたトラブルや問題など失敗事例を多くお伺いすることで、今後のサイト運営に活かそうと思いお会いいただきました。
余談ですが、私がいつも大事にしていることは、「人の成功事例」を聞くことではなく「失敗事例」を聞くことです。
成功事例それぞれには、実はあまり共通項というものがなく、その時のタイミング、状況、人脈、資金などその人が以前から持ち合わせていた「何か」が大きく影響していることが多いからです。
特に人脈などはその人しか持ちあわせていませんので真似しようがありません。
しかし、このあたりの本質はあまり成功本や成功講演会なども語られることが少ないため、成功者の真似をしたらできそうに感じてしまいますが、上記のような本質から、実際はその人だから成功できた、という裏事情も多いためあまり参考にならないという訳です。
多い成功の裏話では、「資金や顧客を提供してくれたブレインが実はいた」「親がおエラいさんでその威光が実は生きた」など、成功本などではほとんどカットされてしまう話です(笑)
一方で失敗事例には多くの共通項が存在します。
会社経営で言えば、
・市場動向を見ることなく殻に閉じこもった経営を続けた
・社長が無計画に資金を使った
・会社の自己顕示欲や保身PRばかりに力をいれた
・吟味せずおいしい話を鵜呑みにしてしまった
・社内規程の盲点を突かれ社員に裏切られた

など失敗した出来事には共通項が多く見られます。
そのため、私はいつも成功事例より失敗事例に注目し、事前になぜ失敗したのかを知り、分析することで同じ過ちを起こさないよう事前回避に力を入れています。
私も他経営者などのアドバイスや会社経営の実務からこのことに起業してから気づき、今ではもっぱら失敗事例好きマニアです。
何だかネチっこそうに思われそうですが(笑)
以前に多少は聞いておりましたが、今回、当時のトラブルや失敗事例など事細かくお話を聞くことができ非常に参考になりました。
今の私があるのは、このサイトの存在はもちろん、初代管理人さんの存在が大きかったことは間違いのないことですので、今後も公務員プラスのサイトの存在意義を忘れることなく、サイト運営をしていきたいと考えています。
そして、私がそうなったように『公務員プラスのおかげで人生に変化がつきました』と言われるサイトを目指していきたいと思います。
あと、ぜひ皆さんにも成功事例だけでなく、失敗事例にも鋭く着目してもらえれば、さらに視野がグンと広がるのではないかなと思います。
成功者より失敗者の方から学べることのほうが遥かに多いのでは、と私は考えています。

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