【公務員からの教え 3-9】 希望の配属先と現実の狭間

朝になり目が覚めると頭の片側がズキズキと痛んでいた。
『またいつものか・・・』
もう頭痛、特に偏頭痛とは高校生の時からの長いお付き合い関係。
朝方に頭の片側が痛むのは偏頭痛の代表的な症状の1つで、頭痛薬を飲むとほぼあっという間に痛みは収まるのでもう慣れっこになっていた。

ただこの日の朝は頭痛の痛みももちろんだが、それ以上に気持ちがどんより重く、布団から出て頭痛薬を取りにいくのさえ体が動かない。
布団から出るのが面倒くさいとか、頭痛を我慢できそうだとかそういうものではない。
失恋した直後のような心が完全に沈んでいる状態だ。
そして、ただボーと頭の中で様々な考えがすごい速さで巡っている。
目覚めたばかり、そして頭痛がしていてしんどいはずなのに。

『なんでこんなことになったんやろ。保健センターで働けってなっても保健とか医療とか何も興味ないいし、やりたい分野と全く違う。あーなんで保健センターなんだおれは。。。』
『現場(市民と接する職場のこと。概して新人職員は現場職場で働きたがらない)か~。同期で区役所以外で現場に配属されたやつって80人中10人もいないだろうな・・・なんでいきなり現場なんだおれは』
『あの係長の説教なのか小言なのか分からんけど配属初日から。。。これから散々言われるんだろうな・・・』

と様々なことが浮かぶものの、思い悩んでいるのはこの↓ことだけ。
1)全く意中とは異なる保健センターに配属されたこと。しかも大卒では珍しい「現場」への配属。
2)直属の上司となる係長が非常に厳しそうな上司っぽいこと

これは夢であってくれ、
そうだ夢に違いない、
うん、そうだ夢だよな夢
もう少ししたら覚めるよこの悪夢から
いくらわたしが夢であって欲しいと願ってもやはり現実が変わるわけはなかった。
わたしは昔も今もどちらかといえば前向きな性格で、何か落ち込んだ時は、いかにして早く前向きな気持になり、そしていかにして現状を打破できるのかを考えるようにしている。
ただこの時ばかりは全く前向きな気持ちになれそうな要素を見つられなかった。
はぁ~~
発せられる言葉はため息だけ。
その時、布団横に置いていた携帯電話が鳴った。
続く。
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『一体どうすれば前向きになれるのだろう。』
当時の私にはこのステップに進む前にまずは今の現実をしっかり受け止めることが何より必要でした。
・何も興味のなかった保健業務に携わらないといけないという事実
・大卒には珍しい現場で働かないといけないという事実
・非常に厳しい上司と働かないといけないという事実
この日の24時間前まで発生していなかったこれらのことをすんなりと受け入れるのは難しい心理状況でした。
GWで数日間はお休み。
まさに当時の私には非常にありがたい、救世主のようなGWでした。

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