あいさつ回りはその後も続いた。
まずは、表情が変わらず淡々と早口で話される40歳前後の女性係員の小山田さん。
大阪人は概して早口だ。
でもこの人は中でもより早口だ。
ただ早口だけかと言えば、仕事ができそうな雰囲気を非常に感じる。
で、席はわたしの左隣なので、いろいろと話す機会も多そう。
次に見た目からして大人しそうで人が良さそうな30歳くらいの係員、乾さん。
物腰低く、話し方は丁寧そのもので人から高感度大な感じがする。
席はちょっと離れている。
そして乾さんと同じく30歳前後ながら雰囲気がゴージャスは派手派手な感じの女性係員の村田さん。
私服に事務員用ジャケットを着ているものの『え?そんな格好で仕事するんですか?キャバ嬢みたいなんですけど・・・』という雰囲気。
席は私の向かいだ。
確かにキレイはキレイな人なんだけど、向かいの席となると仕事中も気が散って仕方なさそうだ。
そして最後に2人同時に紹介された。
一人は、メガネをかけ、髪型は七三分けの銀行マンっぽい黒木さん。何でも1週間前に別部局から異動されたばかりで、つまりわたしと同時期に来た同期ということになる。
年齢も同じ歳くらいだろうか。
見るからにガリ勉タイプで話しからからも超理論派という雰囲気がにじみでている。
もう一人は、だら~とした雰囲気でなぜかズボンのベルトをはずしてだらしなさそうに座っている雰囲気満点の35~40歳くらいの永井さん。
センターの運転手さんらしく、「まあ気軽にやれやろうや」が第一声だった。
「まあこれがワシらの係全員やわ。あとな、そんでなあっちに2つ係があって、保健師さんとか環境さんとかいるから。ワシな、キミの案内で疲れたからあっちはまた今度な。まあそのうち話すだろうからさ。そうそう、最後になったけどワシは高橋っていう名前の主査だから」
と会って数時間経ってからこのおっちゃんの名前を聞くことができた。
『主査か~ それにしても保健師さんは分かるけど、環境さんって何??』
そんなよく分からない疑問を感じながら職場配属初日の自己紹介は終わった。
続く
※他にセンター内には多くの職員さんがいましたが、登場人物が多いとこれからごちゃごちゃになってくるので割愛させてもらったり、足して2で割ったような設定にさせてもらった人も多数います。実在の色々な職員さんの集合体というフィクション設定ということなのでよろしくお願いします。