一次試験から数週間。
自分の中では大阪市役所の試験は、完全に過去の出来事になっていた。
あれだけ適当に回答した試験は今までの試験人生の中でも記憶になかったので、「落ちたに決まっている」と結果なんて全く気にしていなかった。
それより次だ、次!
と次の試験勉強のことを考えていた。
そんなある日、自宅のポストに大阪市役所から1通の茶封筒が来ていた。
定型サイズの薄っぺらな封筒だったので、
「うすぅ~ どうみても不合格通知だろこれ」
と思いながらも一応開けておくか、と開けると、
ご、ごうかく、つ、つうち・・・
あの時ほど目が点になった時は、今も昔もない。
薄っぺらい紙に、合格と二次試験の案内が書かれていた。
えんぴつ転がしで回答したのに合格!?
うそだろ!?
嬉しいというより、まったく理解ができなかった。
どうしてあの出来で合格なのか。
とにかく一生分の運を全て使い果たして合格した、
と思えるほど驚きの出来事だった。
あとで知ったのだけど、どうやら適当に回答した問題の8割が奇跡の正解だったらしい。
問題の意味すら分からなかったのに8割正解とはまさに奇跡じゃないだろうか。
分からない問題があると答えを白紙にする人がいるけど、やはり試験は白紙で出したらだめだ。
奇跡を信じ何かしら回答しないといけない。
何か書かないと正解になることなどないのだから。
そして試験は二次試験へ・・・
続く。
【まとめリンク 第1章 公務員試験】
1 大学院へ
2 プライオリティを身につけろ
3 役所と起業家精神
4 イカした公務員を発見
5 役人らしくない公務員
6 公務員試験5ヶ月前からの勉強
7 大阪市か京都市か
8 大阪市を受験した理由
9 試験当日
10 まさかの合格
11 記憶にない2次試験
12 いよいよ最終面接
13 合格発表
14 恩師からの言葉
15 合格発表後の懇親会
16 大学院中退へ