秋の債権回収作戦終了

会社も6年目になり取引先が増えてくると、残念ながら比例して商品の対価に対する不払いも増えてきてしまう。

うちの場合は、それが求人広告費用であったり、システム関係費用であったり、代理販売した商品のマージン分であったりする。

たいていの不払い企業や店舗は、「払ってもらわないと困りますよー」とちゃんと話し合いをすればじぶしぶでも払ってくれる。

でも中には全く払う気がなく、はなから払わなくてもいいとバカにしている企業も少数だが存在する。

そんな企業は、いくら話し合いをしても払う意志を全く見せないばかりか、逆切れされたり、連絡さえとれなくなることも頻繁にある。

特に求人広告費用は、他の商材に比べて不払い企業が発生する件数が多く、業界大手の媒体企業になると、その不払い額(債権額)は噂では数百億円にはなるらしい。

債権回収で話し合い以上の一般的な方法はこの2つ。
1)内容証明を送る
雛形から文を作っているので文書費用は0円。料金が1000円ちょっと。
2)少額訴訟を起こす
60万円未満の債権に対して1万円ほどの費用で訴訟でき、その裁判日中に判決がでる。判決に従わない場合は強制執行も可能。

ただ、少額訴訟まですると、裁判日に出頭しないといけないし、訴状を作るのが非常に面倒くさいのであまりしたことはなかった。
訴状を提出しに行くと、役所ならではの文章の細かさを思う存分指摘される。

そんななか今年9月から10月にかけて会社をあげて不払い企業に対して債権回収の一斉作戦をしてみた。
もうそろそろ一斉にやって精算したいと考えた。

あちらこちらに内容証明を送ったり、少額訴訟を起こしたり。
そして今日、最後の少額訴訟の判決文が裁判所から届いた。

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今回何件かの少額訴訟して全て勝訴したわりには非常に歯がゆいというか気持ちが収まらない感じになっている。

元々、契約書や申込書があるので、支払いを故意に怠っている事実は争う余地のないところ。
ただ、勝訴しても債務者に払う意志が結局のところなかったらまるで意味がないのが少額訴訟で勝ってもつらい。
今日来た判決文の相手も今週火曜日の裁判日に出頭せず、無条件勝訴。
すでにうち以外の何社からも裁判を起こされているのに全て無視しているらしい。

債務者には、裁判所から「期日までに支払を行え、支払わない場合は強制執行する」と連絡がいくものの、はっきり言ってこれは抜け穴だらけの制度だと思う。

というのも強制執行で債務者の銀行口座を差し押さえしようと思うと、その債務者の口座情報が分からないとそもそもいけないし、実際に執行しようとすれば、裁判費用とは別に強制執行費用が1回につき1万円弱の費用がさらにかかる。

銀行口座が分かってもたいたいの不払い企業は悪徳企業が多いので別の銀行口座に既にお金を移していて、その口座はもぬけの殻な状態がほとんど。
だから強制執行しても執行費用がもったいないだけ。

実際に現に使っているであろう銀行口座が分かればいいのだろうけど、もちろん債務者は教えてくれないから自分たちで調べないといけない。

ただそんな重要情報が簡単に分かる訳はなく、ほとんどの場合は分からない。
もしくは5万円くらいの費用で銀行・口座を調べてくれるサービスもあるらしいけど、これまた費用がさらにかさんでくる。

なんだろう、この虚しさは。
少額訴訟で勝っても債務者が払う意志なくて無視しとけば結局最後は債権者が泣き寝入りするしかないのだろうか。
訴訟費用や追加オプション(強制執行費用や登記簿謄本取得費用など)ばかりがかさんでくるし。

いったい不払いを常態化としているク○企業にはどうすればいいのだろうか。

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