先月末くらいから景気が回復しつつあるのか、ウチの主力事業の求人サイト構築サービス「ジョブマイスター」への問い合わせが増えてきた。
おもしろいな、といつも感じるのが、問い合わいただくほとんどの企業さまがある程度の目標サイト概要があったうえでお問合せいただいていること。
『○○業界に特化したサイトを東京でしたいと考えている』
『この地域で紙と連動した求人媒体を検討している』
など、ひとまず問い合わせしました、資料だけくれ、という方は少ない。
ちなみに最近、構築したいという種別の問い合わせが多いのは、
・医療業界
・ドクター専門(人材紹介型)
・美容などのサービス業界
だろうか。
特に医療系の求人サイトをしたい、という企業さまは多いようだ。
個人的にも今の景況感、求人業界状況なら医療系を狙うのは良い狙いだと思うが、なぜこの業界が人気があるかはまたそのうちに。
あと、多いのが成果報酬制サイトにしたい、というもの。
これは掲載料が無料のケースが多く、応募数や採用に応じて課金するという仕組みなのだが、個人的には十分なリサーチしないままの仕組み導入はあまりおススメできない。
求人サイトの成果報酬制には大きく分けると3パターンある。
・応募単価制
・面接単価制
・採用単価制
1)応募単価制
マイナビバイトさんやワークゲートさんなどがこの方式を採用している。
相場的には、アルバイトの場合は1応募3000円前後、社員の場合は5000~7000円前後が多く、電話課金システム(バイトルさんなどが実装)を持っているサイト以外は、ほとんどのサイトでは電話応募は禁止されている。
単純に電話応募は応募があったかどうかの確認がサイト運営元でできないからだ。
基本的に掲載料は無料なので、求人出稿企業からすれば、出稿リスクは低いのだがサイト運営元にすれば問題(トラブルの元)が最も多いのが応募単価制だろう。
・応募があったものの面接に行かない率が高いと俗に言う「サクラ」疑惑を持たれる。地域・業界により異なるが、バイト媒体では面接率40~50%、社員媒体では70%が平均値なのでこの率が低くなればなるほど「サクラ」疑惑を持たれやすい。
・広告回収がとにかく難しい(不払いが多い)。これは掲載料が無料なため、初めから払う気のない企業・店舗が集まりやすいことも多い。
・重複応募や明らかなイタズラ応募などをどうするかをきっちり決めておかないと痛い目をみる。
2)面接単価制
過去に大手サイトが導入していたが、近頃は導入サイトしているところは少ない。
なぜ少ないかは単純な話で、面接に行ったかどうかをサイト運営元で判別することが難しいから。
電話または応募フォームのどちらかの方法で求人応募してもらうサイトが多いが、業務量の問題から原則的に応募後の面接などのやりとりにはサイト運営元が関わらないことが多いため、応募後にその応募者がどうなったか(面接に行ったか、採用されたか)は、出稿企業に電話なりメールなりで尋ねるしかない。
つまり、サイト運営元で応募後の状況が分からない以上は、「ウソ」を付かれることは覚悟しないといけない。ある意味、最も心労が絶えない仕組みかもしれない。
3)採用単価制
ジョブセンスさんやgreenさんが有名。
この仕組みを導入しているサイトの多くは、「採用祝い金」や「就職支度金」など採用時の『お祝い金』をセット導入している。
例えば、1採用単価12000円の場合、一人採用すると12000円を出稿企業から頂戴し、そのうちの3000円を応募者(採用決定者)にお祝いとして支払う仕組みだ。この場合、サイト運営元の利益は9000円となる。
採用されたかどうかは、「採用申請フォーム」というフォームから応募者にメール連絡してもらい採用確認をしているところが多い。このフォームから連絡しないと「お祝い金」をもらえない。
この「採用申請フォーム」により、サイト運営元はかなり確実に採用確認を行うことができるので、面接単価制と比べてもストレスが少なくて済む。
採用単価制のこの仕組みだけを見ると3つの成果報酬制の仕組みの中で最も良い仕組みに見えるため、上記の成功例サイトを真似て数多くのサイトが続々と登場したが、まともに生き残っているのは上記サイトと数えるくらいだ。
特にジョブセンスさんの仕組みは業界初ということもあり、自分が知っているだけでも5,6社が「これ真似すぎだろ・・・」と思うくらいそっくりの仕組みで開始したが、全てのサイトが仕組みの変更(通常の求人広告掲載金モデル)や事実上のサイト閉鎖になっている。
失敗しているサイトにはほぼ同じ共通点があり、ジョブセンスさんはさすがという感じだろうか、そこらへんをしっかり押さえこまれている。
その共通点が何かというのは、ジョブマイスターのウリにしているノウハウ的な情報の一つになってくるので、興味ある企業さまは直接こちらまで問い合わせしていただければと思う。
こんな感じでジョブマイスターでは、これら求人業界の情報や裏情報なども色々と収集していることもあり、去年は求人サイトASP業界で一番選ばれたサービスになることができた。
求人サイトを構築しようとされている企業さまはぜひウチを検討企業に加えていただけたら嬉しい。
と、結局は最後の一文が言いたかっただけなんだけどね(笑)