今日は「道路」のお話です。
道路には大きく分けると、国道・府道(県道)・市道などがあり、名前のごとく国道なら国が管理、府道なら府が管理しています。基本的に道路なら車道でも歩道でも同じ扱いです。
さてさて、今日の話ですが次の出来事があった場合、あなたはどうしますか??
『あなたが道路を自転車で気持ちよく走っていました。その時急に目の前に道路に小さくはないけど大きくもない穴ぼこがあるのを発見しました。でも気づいたときには時すでに遅し。あなたは穴ぼこに車輪をとられこけた時に手首をケガしてしましました。幸いなことに骨は無事でしたが、手首をひねり全治10日間のケガです」
さて、ここで・・・
Aさん:「うわぁ~めちゃブルー・・・ついてねぇ・・・」
Bさん:「なんで道路に穴ぼこがあるんだ。管理しているところに文句言ってやる」
恐らく多くの一般の人はAさんのような選択をするのではないでしょうか。
私も知る前まではそうでした。
道路に多少の穴ぼこがあるのは仕方ない・・・と考えてしまうものですから。
でもここは制度を知っている人だけが得をする世界です。
というのも道路を管理している行政は、道路を管理する責任があります。
道路上に大きな物(落下物やゴミ)などがあれば撤去する責任がありますし、道路が損傷していれば速やかに補修する義務があります。
なので、穴ぼこの存在を知っている知らなかったに関わらず放置してしまっていたこと自体がダメ(役所用語で管理瑕疵〔かし〕といいます)なんです。
つまりは、文句を何も言わなかったAさんは医療費を自分で払わないといけませんが、この「管理瑕疵」という言葉を少しでも知っている人は、行政に文句を言えば、医療費はもちろん、慰謝料(就労不能分の賃金など)を請求できちゃうこともあります。もちろん本人の不注意の場合はダメですが。
世の中のこの仕組みを知っている人の中には、当然悪用している人もいます。
「またおまえかよ!またケガしたんかい」なんてこともありました。
みなさん、道路でケガをした場合は、本人の不注意でなければ管轄の行政にまずは相談しましょう(その時には、警察の事故証明証が必要になります)。
不注意でなく明らかな管理瑕疵でしたら、相談する意味は十分にありますから。
というわけで道路の小話でした。