公務員を辞めて8年目になりました

私が大阪市役所を退職したのは、2006年7月31日です。
そしてその10日後に株式会社くらしナビを創業しました。
あれから7年が経過し、会社を他に複数創ってみたり、全くの異分野での新事業を始めてみたりと、あっという間の7年でした。
そして、この8月から私の最初の会社、くらしナビも8期目に突入しました。
早いものです。
光陰矢のごとしとはまさにこのことかな、と思うほど早く感じます。
くらしナビの1期目は、それはそれは悲惨なもので、年間売上高はたったの500万円ほどでした。
年間利益が500万円ではなく、年間売上が500万円です。
ここから家賃や光熱費、営業経費、販促費など様々なものを差し引くと、もうすっからかんな状況でした。

ただ、1年目は設立当初から苦労するのは目に見えていましたので、役員報酬(給与)は0円に設定し、公務員時代の5年間に貯蓄した約500万円で生活しました。
貯蓄500万円といっても、会社の資本金として400万円は入れたので、実際の生活費は100万円です。
※ちなみに資本金に入れた400万円も創業から3ヶ月後の11月の頃には半分以下になっていました。あの時は早々に倒産を覚悟しました。
さらに当時、まだ結婚して3年目でしたが、妻には無理を言い、私の実家に引っ越し、親と同居を1年間してもらいました。
なにせお金を節約することが何よりの課題でしたので、抑えられるものはとことん抑える必要があった訳です。
妻にも両親にも迷惑をかけていることが情けない気持ちでいっぱいでした。
と、このあたりの1年目の苦労話は、セミナーや講演会でも評判が良いようなので(笑)、もっと聞きたい方は、どこかで会った際や個別相談会の際にでもご遠慮無く聞いてください。
まだまだここに書けない悲惨なことが1年目は多々ありました。
さて、こんな感じで1年目はとても苦労、苦労の連続でしたが、2年目から地道にやってきたことの成果が少しづつでてきたこともあり、今年の会社第7期の決算期(7月末)も無事に終えることができました。
まだ正式な決算はしていませんが、暫定値では恐らく創業から7年連続の黒字決算となりました。第7期の黒字額は恐らく過去最高になっていると思います。
これも私を支えてくれている社内メンバーのおかげだと感謝しています。
「1年目は売上500万円でしょ?赤字じゃないの?」
と思われた方もいるかもしれませんが、役員報酬(給与)が0円だったことや、これからの会社の発展を考えると1年目の赤字は何が何でも避けた方がいいという税理士からのアドバイスもあり、無理やり黒字決算にしました。
確か1期目の利益額は数千円という、子供のお小遣いのような黒字だったと思います。
本日のまとめですが、公務員が起業する際は、役所の世界と民間企業の世界が違うところも多く、私を含め、皆さん当初は相当に苦労されている方が多いですが、派手な行動はせず、地道にコツコツとやり続けることができれば早々に倒産はないということです。
ある意味、地道にコツコツは公務員の一種の得意技です。
メディアで報じられるような派手なベンチャー企業やうさんくさい起業家の活動はあまり参考にせず、まずは地道に活動さえできれば、大きな失敗することは少ないと思います。
公務員からの起業を考えられている方は、一体今の自分に何ができ、何が自分の武器なのかをよく考えてみてください。
1つくらい武器は誰にでもあるはずです。
私の場合は、「怖いもの知らずの厚かましさ」だったかなと今振り返れば思います(笑)
「公務員なんで何にも分かってないんで教えてもらえませんか!」と恥ずかしいセリフをよく言っていた記憶があります。。

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