『人は急には変われないんですよ。
積み重ねられた考え方や思考は一朝一夕では変わらないですからね。
だからこそ本気で起業したいなら、今からまずは意識改革に取り組むことが大事じゃないですか。
本気で起業したい、本気でビジネスをしたい、本気で人生を変えたいと今から常日頃、些細なところからでも心がけていくことが大事ですよ』
これはまだ私が公務員時代、退職一年前に参加した異業種交流会でとある社長さんに言われた言葉です。
今は公務員をしていますが、近いうちに辞めて起業しようと思っています、と初めてお会いした確か50代半ばくらいの流通業界の社長さんにお話をしたところ、上の言葉を言われました。
残念ながらその時限りの名刺交換だけになってしまったので、どのような意味を込めてお話いただいたのかは分かりませんが、優しい丁寧な口調で諭されるようにおっしゃってたことはよく覚えています。
当時の私は、辞めよう辞めようとは思いつつも、まだ完全には踏ん切りはついていない状況でした。
そろそろ本気で退職しようか
もう退職して起業したほうがいいのではないか
でもまだ何かやり残したことがあるのではないだろうか
それに今は辞めても大丈夫なのか
と真剣に日々悩み続けていました。
起業したいとは思いつつも、特にまだアイデアがある訳でもなく、またどこかにアテがある訳でもありませんでした。
ただ漠然と起業したい、と考えているだけ、いえ、単に思っているだけとでもいえるかもしれません。
そんなどっちつかずの優柔不断というか、芯のない私をこの社長さんは見破り、心配してくれたのか、はたまた会社経営をナメるなよ、と多少の苛立ちを感じられての発言かは分かりませんが上記の言葉へと繋がります。
いま改めて考えれば、確かに人の考え方や思考など人生で脈々と築かれたものは簡単には変えられるものではないかなと思います。
例えば、素晴らしい講演会やセミナー、先人に巡り会う機会を得ても、
『これはすごい！こんなに響いたのはそうないぞ。明日からものすごいことが起きそうだ！』
とその時に大変な高揚感を感じたとします。
しかし、それから三日経ち、一週間が経ち、一ヶ月が経つとあの時の感動はいつのまにか消えさっています。
そして、「そういえば、あの時に聞いた話はいい話だったよな～」と。
『セミナーでどれだけ素晴らしい話やノウハウを話しても、実行するのは参加者の２０％、一ヶ月後もまだ実施しているのは数％。結局、ほとんどの人はその場限りで一瞬感動して終わりなんですよ。』
これは知り合いの有名なセミナー講師の方が話していたことです。
人は変わろうと思ってもなかなか簡単には変わることはできません。
変わろうと思えば、毎日少しづつ新しいことに挑戦し、取り入れ、実行することが大事です。
これから先の人生を変えよう！と決心されたら、急に変わるのは難しいと認識してもらい、毎日の積み重ねをまずは大事にしてください。
