【公務員からの教え 3-22】公務員の異動は3ヶ年計画

保健センターに配属されて時間が経つと随分と、最初はおぼつかなかった窓口業務も簡単なものなっだたらある程度できるようになり仕事にも職場にも馴染んできた。
配属前は、市民と直に接する窓口業務なんてやりたくもない!と思っていたものだったけど、意外とやってみると楽しいかもしれない。
元々、人の話すのは好きだし、丁寧な窓口業務を行えるよう心がけると、それに比例してか市民の方からの「ありがとう」という言葉をもらえる回数も増えていくのが何だか楽しかった。

もしかすると市民の方からさりげなく感謝される窓口業務という仕事が自分の性に合っているのかもしれない。
1ヶ月近く経ったものの、相も変わらずウチの係内はみなさん淡々と仕事をしている。
話すときは話すのだけど、概して自分の世界にどっぷり浸って仕事をするのがこの職場の流儀のようだ。
うちの係の座席配置はこんな感じになっている。
※実際はもっと少し職員がいましたが、このブログでは簡略化しています。
人物紹介はこちらをご参考に。
   八尾課長代理 藤本課長     
    空席    手島係長      永井さん(運転手)
   小山田さん  高橋主査      黒木さん 
    オレ    村田さん      乾さん
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           窓 口
庁舎入口
隣の席の小山田さん(女性)は、当初から変わらず毎日淡々と卒なく仕事をされ、あまり会話らしい会話はなかった。
なぜか事務椅子に正座をされながら仕事をするのが小山田さんの仕事スタイルらしく、配属当初は「なんで事務椅子に正座してるんや・・・」と妙におもしろくて仕方なかった。
元来あまりおしゃべりそうではないのだが、そんなことより小山田さんの事務作業スピードがすごかった。
とにかく隣で見ててもその事務作業の作業スピードは筆舌に尽くし難いほど高速で、右手でペンを持ち何か書類を書きながら左手は全く違う書類をペラペラとめくられ整理されている。
そして、さらにそれでいて係長と仕事の話をするという離れ業。
正直なんでこんなに事務作業が早い人が現場(保健センター)に配属されているのだろう、と思えるほど。
新人ながらもっと事務量の多い職場に小山田さんを配属したほうがいいんじゃないの?と思えてしまった。
新人のわたしが思うくらいなので、やはり職場での信任も厚く、係員の業務分担表を見ると、なぜか小山田さんだけが他の人の倍くらいの業務を抱えていた。
これが乾さんが言っていた、

「役所ってところはですね、仕事ができる人のところばかりに仕事が続々と集まるんですよ。
そして、デキる人がさらに忙しくなるようにできているんですよ。
ヒマな人はずっとヒマなまま。
つまり、やっても給料も変わりませんから、あんまり頑張らないほうがいい訳ですよね。」

ということなのだろうか。
向かいの村田さん(女性)は相も変わらず見た目が派手でまだその雰囲気に馴染めない。
出社時の服装は時たまではあるが、「今から夜のお仕事ですか?」と思える服装で出社される。
仕事中は女性用の事務服に着替えられて仕事をされているのでまだマシなのだけど、やはり向かいの席に派手なお姉さんがいるのはどうにも落ち着かない。
できれば向かいの席との間にはパーテーションとか低い衝立でいいから欲しいもんだ。
ただ、見た目は派手ながら仕事ぶりはいたって真面目で、窓口対応もしっかりし頼り甲斐がある。
窓口業務で分からないことがあれば、一番聞きやすいのが村田さんなので、頼り甲斐のあるお姉さんという感じで、色々とわたしの教育係をしてもらえた。
そして斜め前の高橋主査は一見忙しそうに見えるものの、どうみても仕事が順調に進んでいるようには見えないことが多かった。
つまりは仕事効率的にどうなのだろう・・・と。

う~ん
これがな~
こりゃアカンな・・・
ふむぅ~

と独り言をぶつぶつ言いながら思案されているのだが、傍から見るとぶつぶつ言っているだけにしか見えない。
高橋主査が1時間かかる仕事を小山田さんにさせたら10分で終わるんじゃないか、とさえ思えたほど。
こんな高橋主査が、わたしに対してよく言っていることがあった。
「どう?
仕事は慣れてきた?
まあ、だいたい3年はここにいるだろうか、
1年目は職場に慣れる、
2年目は基礎を元に応用をやってみる、
3年目で挑戦する、
そして4年目で異動する
このスパンでしたらええからな。」

う~ん、そんなに悠長に過ごしていいのだろうか。
○年目じゃなく○ヶ月目でやったほうがいいんじゃないか・・・
どうなんだろう・・・
と思いながらもじわじわと公務員カラーに染まっていくわたしがいる。
続く。

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