入庁式の翌日から早速新人全員を集めた研修が始まった。
場所は旭区にある職員研修所(今は廃止されてもうないらしいです)。
大卒採用と高卒採用は分けて研修が行われ、大卒事務職採用、技術職採用、専門職採用など200名ほどが一つの大部屋で集められ、朝から夕方まで数コマの研修が行われた。
研修内容はといえば、
・大阪市行政の仕組み
・各部局の仕事内容紹介
・行政に関する法律紹介
・接遇(社会人マナー)研修
・職場見学などの実地研修
と多岐にわたった。
接遇研修など一部研修は外部講師が勤めたが、ほぼ全ての研修が庁内の課長クラスが講師を勤めた。
ただ研修といっても実態はほとんど一方通行的な講義形式。
しかも講師役の課長クラスのほとんどがまるでやる気を感じさせず、寝る人続出のそれはヒドイ有様だった。
どのように講師陣にやる気がないかといえば、
・資料をただ単に棒読みするだけ
・立って講義はされず、講義開始すぐに座り下をむいたままボソボソ
・講義にメリハリは全くなく、ほんとただ読むだけ
という状況。
ひどい講師になるとあまりにボソボソ小声で話すので、何を言っているのかまるで分からない。
そりゃ確かにプロの講師でもないし、講義をするのは本職でもないだろうけど、大学講義とは比較にならないひどい講義の連続だった。
資料を下をむいたまま1時間半棒読みするだけなら、新人職員に資料や課題を渡し、宿題としてまとめさせるなり、グループワークをさせるなり最低限マシな研修にすることもできただろうに、誰がみても意味のない棒読み研修が新人2日目から3週間続いた。
まあこのような状況だったので、研修初日や数日目まではある程度しっかり聴いていた新人職員たちも徐々に場の雰囲気に流され、寝るものが続出してしまう結果に。
フツウ新人研修ってもっと厳しく、1日も早く即戦力となってもらうべく行うものなのに、研修を重ねれば重ねるほど仕事へのモチベーションが下がり続ける研修ってどうなのだろうか。
民間企業で新人研修から豪快に寝れる企業なんてそうそう存在しないだろう。
今思えば、むしろ新人職員たちにありがちな妙なやる気をそぐためにあのような無意味に近い研修が行われたのでは?とさえ思えるほどだ。
かくいう自分も研修開始数日目にしてもれなくモチベーションが下がり始めた。
『めちゃ楽やん、公務員って』
という感じで。
続く。
【まとめリンク 第2章 入庁】
1 入庁1週間前
2 入庁式1 決意新たに
3 入庁式2 労働組合の勧誘
4 意味のない新人研修の始まり
5 日々飲み会に精進
6 新人研修とは何だったのか
7 希望配属先面談
8 配属辞令の交付
9 運命の分かれ道
10 局内研修の開始
11 局内研修
12 福祉か保健か