この日、地方公務員として働くまで(入庁式まで)あと1週間と迫っていた。
学生時代は、塾講師、キャンペーンスタッフ、ホテル配膳、販促支援、交通量調査などいろいろなアルバイトをしてきたが、あと1週間後に始まるのは、アルバイトではなく正雇用での仕事。
あと1週間で私は完全に公務員となり、もう今までのような学生ではなくなる、というのに明らかな実感が湧いてこなかった。
働くため用にスーツや鞄、靴も全て新調した。
一応髪型もそれっぽくフレッシュにしたほうがいいかなと、美容院できっちりカットもした。
なのに実感が湧いてこない。
そして緊張も。
初めてアルバイトをすることになったときのほうがよほど緊張していたかもしれない(笑)
「いったい1週間後の入庁式とはどんなものだろう?」
「同期生になるやつらと上手くやれるだろうか」
「入庁式ってもしかしてTVもくる!?」
などがせいぜい思っていところ。
自分でも不思議な落ち着き具合だった。
そして、こんな感じのまま入庁式の朝をついに迎えた。
いよいよ今日から本当に「公務員」だ。
続く。
【まとめリンク 第2章 入庁】
1 入庁1週間前
2 入庁式1 決意新たに
3 入庁式2 労働組合の勧誘
4 意味のない新人研修の始まり
5 日々飲み会に精進
6 新人研修とは何だったのか
7 希望配属先面談
8 配属辞令の交付
9 運命の分かれ道
10 局内研修の開始
11 局内研修
12 福祉か保健か
【まとめリンク 第1章 公務員試験】
1 大学院へ
2 プライオリティを身につけろ
3 役所と起業家精神
4 イカした公務員を発見
5 役人らしくない公務員
6 公務員試験5ヶ月前からの勉強
7 大阪市か京都市か
8 大阪市を受験した理由
9 試験当日
10 まさかの合格
11 記憶にない2次試験
12 いよいよ最終面接
13 合格発表
14 恩師からの言葉
15 合格発表後の懇親会
16 大学院中退へ