厳しい上司に逢えるのは幸運

新人で入庁した際に厳しい上司とたまたま同じ部署になると非常に嫌なもんですよね。
「仕事」というものが何かも分かっていない時に、そして仕事の基礎の基礎も分かっていないときに、口うるさくああだこうだと注意される。
しまいには、宴席の場でも、
「まあこういう席で言うのも何だけどね・・・」

と2時間たっぷり説教酒をくらうこともあるでしょう。
実際に私がそうでした(笑)
初めて配属された部署の直属のT係長はそれはもう口うるさい人で、毎日毎日注意と説教の連続。
同じことを先輩方がしても注意されないのに、なぜか私になると「須田くん、君ね新人なんだからこう時は・・・」と口酸っぱく注意され続けました。
もちろん宴席の場でも開始10分もするとそこから延々と「宴もたけなわ」まで説教です。
先輩方が「まあまあ係長、お酒の場ですしいいじゃないですか」となだめても「いや、こういう時だからこそ言わないといけないんだよ」と説教です。
正直、そのころの自分にはかなり耐え難いものもあり、「なんでおればっかり」という半分憎しみにも近い気持ちもあったかもしれません。
しかし、今になって思えばこのT係長には感謝せざるをえません。
というのも、新人の1年目にあれだけ説教をしてもらい、口うるさく様々な仕事に関することを叱ってもらった重要さが今になって身にしみて分かるからです。
今では、私は公務員を辞め会社を興しているので、もちろんこの組織内ではトップです。
そして、事業規模が大きくなるにつれ人(スタッフ)が増えてきます。
まだ小さい会社ではありますが、今はアルバイトも含めると約20名のスタッフを抱えています。
そして大学を卒業したばかりの本当の新人もいます。
やはり新人は昔の私と同じで「仕事」というものが何かをまだまだ理解できていません。
仕事もアルバイト感覚、もっと悪く言えばサークルノリです。
当時の私も理解できてはいなかったのでとやかく言える立場ではないかもしませんが、「仕事」とは何か、社会人としての当たり前のマナーとは何か、など新人1年目のうちにどれだけ教えこめるかが非常に重要なのです。
これは3年、5年、10年経ってから理解し直そうと思ってもなかなか難しいもんですから。
こうなると自然にどうしても注意や説教をしないといけないシーンも出てきます。
そして実際に自分が注意や説教など「叱る」行為をして初めて気がついたことがあります。
それは、説教や注意は全く気持ちよい行動ではないこと。
注意や説教をして「よっしゃ~今日も言ってやったぜ、うへへへ」と喜ぶのは、相当なSか、かなり性格に難がある人だけでしょう。
私の場合は全く良い気持ちにはなりません。
むしろ精神的な疲れが非常にたまります。
よく、
『人を叱るのはものすごくパワーがいること』
と言われますが、本当にそのとおりだと思います。
実際に叱る行動を通して感じるのは、それなりに相手の成長を期待しないと叱る行為は全くやる気が出ないうえに、ただ疲れがたまるだけということです。
どうでもいいと思っている相手に叱るのは馬鹿らしくなりますよね。
実際にこのような経験を通してあのT係長には感謝せざるをえません。
あれだけ私を叱るのはかなりのパワーが必要だったでしょうし、それなりの思い、「私を成長させたい」という思いがなかったらできなかったのでは、と思います。
そういえば、定年2週間ほど前の3月の宴席の場で係長から言われた言葉をふと思い出しました。
『色々厳しくと須田くんのこと叱ったけど、この1年で見違えるようになったな~、今ならどこに君を出しても恥ずかしくないよ。4月からも立派な公務員として頑張ってくれよ』
結局、公務員を辞め独立してしまったので係長の励ましどおりにはなりませんでしたが、今でも係長から日々叱られたことは私の社会人の基礎として身にしみています。
人から叱られることが後々にどれだけのパワーになるか、人を叱ることはどれだけのパワーがいるか、、そしてそれがどれだけ幸せなことなのか、今日はそんなお話でした。
みなさんの周りにもいつも叱ってる、説教くさい人はいますか?
いたら本当にラッキーですよ。
最近は面倒くさがって説教する人が減少傾向にありますから。
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