株式会社くらしナビ、他2社の代表取締役として現在33歳の元公務員社長。
同志社大学院商学科にてベンチャービジネスを学ぶ。
これからの役所の世界とベンチャービジネスの結びつきに可能性を感じ大学院途中の2001年に大阪市役所入庁。保健センター、区役所、建設局など5年半の役所勤務後、2006年7月に退職。
その退職10日後に現在の株式会社くらしナビを創業。関西地域でのアルバイト求人媒体の運営(非上場企業運営の求人媒体では関西最大規模)、求人サイト構築システムの企画(現在、業界トップシェア)、人材事業などを行いつつ、2009年より長年の目標であったJリーグチーム「セレッソ大阪」のサポーティングカンパニーに就任。
また、起業・転職など脱公務員を希望する現役公務員からのコンサルティングを行い現在まで約200件の相談実績とともに、趣味から始めた写真撮影は入賞など多数あり。

10月30日 公務員からの転職 「企画職」とは

この前、『公務員からの転職や独立・起業』という題で書いたところ、たまたまそれを読んだという現役の公務員の方からメールをもらったので相談に会ってきた。

相談内容は一言で書くなら、『公務員時代の経験を活かして企画職に転職をしたい。今と同じ給料ぐらいで転職可能かどうか』
というもの(ブログに書いてくれとご本人より)。


公務員の場合、平均すると
30歳で年収500万円前後、
40歳で年収700万前後
くらいになると思う。
まあ最近は特に地方公務員の場合は給料カットで大きく差があるが。


今回会った方は、今年28歳でだいたい年収500万円弱くらいらしい。
※ちなみに自分は、大阪市役所に5年半いて、新卒時の年収と退職時の年収がほとんど同じだった。というのも入庁してからの毎年実施された給料表改定や給料カットが響いたから。


今回の相談内容、個人的な考えでは、
1)企画職に就きたい
→企画職だけという求人案件はまずない。公務員時代の企画経験は経験とみなされない。

2)同じ年収を確保したい
→かなり難しい。いかに公務員が高給か出ればよく分かる。同等以上目指したいなら起業だ起業。


今日はまずみなさんが誤解しやすい企画職という思い込みの話を。

そもそも公務員に限らず学生さんの中にもよく就職活動で企画職に就きたいと言うが、企画職だけという職業は大手企業以外に存在するのだろうか


恐らく何か新しい事業やサービスを調査し、企画を練る仕事を『企画職』だと思いがちだけど(自分も公務員時代はそう思っていた)、多くの企業では「企画職」と「営業職」は一体、もっといえば一心同体ということが多いのではないだろうか。


色々な会社を見てみると、企画だけしかしていない人というのはほとんどおらず、その後の販売・営業活動までしている(させられている)ことがほとんど

まあ当たり前といえば当たり前だ。
どんなに良い企画であっても、それが売れなければ何の意味もない訳だから。


なので転職をしようと求人媒体を見ても『企画職募集』とあるのをそのまま鵜呑みにしてはいけない。『企画職』とあっても実際は『営業職』であることがほとんどだ。


例えば、広告代理店が求人情報で『広告企画スタッフ募集』や『企画・ソリューションスタッフ募集』と一見すると企画職を募集しているように感じるが、ほとんどは営業メインの仕事というのがオチだろう。

『営業職募集』と募集しても最近は営業を嫌う人が多いので、人気のある言葉、そう『企画』という言葉を使ったり、訳の分からない職種名やカタカナで営業ではない仕事ですよ、と募集している企業も実際のところ多い。

だた、公務員という職業から見ると「営業」という仕事は何とも得体の知れない仕事にしか見えないこともあり営業を嫌う傾向が強いようだ。

というのも基本的に公務員には「モノを売られる」ということはあっても、「モノを売る」という仕事がないため営業経験がある人はまずいないので、「営業」という職種がどんな仕事なのかを実感・想像することは難しいからだ。


それにそもそも運よく企画だけの仕事を見つけたとしても、その会社での最前線「現場」や営業を経験しないとロクな企画を考えることが難しいということもあり、利益を上げるための企画経験のない公務員という異質な世界からの人材がそうたやすく企画の仕事に就けることはけっこうな困難ではないかと思う。


つまりは、自分も公務員時代に誤解していた「企画」という仕事をどうしてもしたいと思っても、民間での「企画」だけという職種はほとんどないと思って間違いない。

何だかんだと言っても会社の基本は、「企画」より「営業」だからだ。


企画と一心同体の関係である営業をどうしてもやりたくない場合は、違う転職の道を模索するほうがいいのではないだろうか。

【企画職という結論】
「企画」と「営業」の仕事は一心同体の関係で切っても切れない関係。
よほど大手でない限り、公務員が企画だけの仕事に就くことは難しい。

※どうしても企画したければ、独立・起業だろう。日々毎日、何事も企画だらけだ。