・なぜ売上より利益が大切なのか
・売上-経費=利益 の数式から、利益を高める2つの方法
この答えが何だか分かりますでしょうか?
というお話で前回は終了しました。
さて、いかがですか?
答えや考え方については色々な意見があってしかるべきだと思いますが、公務員が起業する際は、基本的にまずは小事業主として起業される方が多いと思いますので、これを前提として回答していきたいと思います。
・なぜ売上より利益が大切なのか
(1)売上が100万円、うち利益が10万円
(2)売上が30万円、うち利益が20万円
の場合ですと、どちらがいいと思いますか?
上場企業や大企業の場合は、基本的には(1)を狙うケースが多いかもしれません。
なぜなら、株主や金融機関は売上高を重視するからです。
売上が右肩で伸び続けることこそ良い企業(売上至上主義)だと考える人がまだまだ多いため、まずは売上の拡大を狙います。
一方で小企業の場合は、1ではなく2を目指すべきだと考えます。
確かに売上額は1の3分の1しかありませんが、利益は倍額です。つまり倍のお金が手元に残っている計算になります。
利益が倍額ということは、手元に残る資金も1より2の方が倍額になっているということです。
1のように売上が100万あろうが、経費(家賃、仕入れ費、販促費、スタッフ人件費など)で90万円かかってしまうと手元に残るのは10万円しかない訳で、この10万円で次の事業展開を考えたり、自身の報酬、突発的な支払いなどに対応していかないとなりません。
この1のケースは仕入れ費用が大きい製造業や飲食業など仕入れ費用や設備投資費用が多い業種でよく見られるモデルで、見た目上の売上額は大きくなりがちですが、実際にはあまり利益が残らないビジネスモデルです。
しかも、仮にこの売上の中から未払い(お金を払ってくれない)があり、余剰資金がなければ資金ショートの危険性も高まってしまいますので、小企業が安易に真似をすると火傷をする可能性が高くなります。
一方で2の場合は、確かに売上額は少ないのですが、かかる経費が少ないため大きく利益が残り、資金繰りにゆとりがあります。
これはIT業などでよく見られるビジネスモデルです。
例えば、パズドラで有名なガンホーの2013年1~3月期の売上高は309億円、うち営業利益は186億円です。つまり上の単純な数字に置き換えてみると、
(3)売上が31万円、うち利益が19万円
となります。いかにガンホーが儲かっているのか分かります。
どのような起業後のイメージを想定されるかにより異なりますが、公務員から起業を目指す方は、1ではなく2のビジネスモデルを目指すのが私はいいかなと思います。
個人的な感覚では、1よりも2のほうが大きくは儲からない可能性も多々ありますが、倒産リスクも少なく、堅実な公務員向きかと思います。
私の会社もビジネスモデルは2です。
・売上-経費=利益 の数式から、利益を高める2つの方法
については次回書きます。